会報「北のみなと」No.52より

北海道港湾空港建設協会
会 長 坂 敏弘
新年度に当たって
 (使う人の心をもっと知ろう)

 常日頃より当協会の運営、諸行事に 温かいご協力、ご助言を戴き厚く お礼申し上げます。

 会員のみなさんは「暗闇の長いト ンネルを抜けると、次のトンネルの 入り口であった」と、言う様な時代 を過ごしているのではないでしょう か。一つの難問を何とか解決すると 次の難問という様に、経営に、工事 施工に日夜懸命に努力されているこ ととご推察します。

 公共工事全体が毎年減少して行く 中、安定受注を願い、その対応策を 探し求めている業界の今日です。今 年はそれに港湾工事が大きく減少す るという予算で、会員の皆さんにと って大問題となる年になろうとして います。

 イラク派遣問題よりも日本経済振 興の対策を優先して欲しいもので す。そして、経済情勢が上昇すれば、 税収が増し、社会基盤整備が大きく 進められ、地域住民がよりよい生活 環境を得られるようになると考えら れます。

 その日本の進路を決める重要な選 挙が昨年行われ、会員の方々には大 変なご協力を頂きました。残念な方 もおりましたが、大きな成果が上げ られ、ここに改めてまして、感謝申 し上げます。

 参議院議員の選挙が今年ありま す。私達の協会に深い理解のある方 に、是非活躍して頂く事を願い、会 員の方々に、さらなる強い協力をお 願い申し上げます。そして、港湾空 港整備の重要性を国や、世論に大き く訴えて行きましょう。

 港湾空港の整備は、3つの海に囲 まれた北海道、そしてそれぞれの地 域の発展に大きく寄与するもので す。港は物流の拠点ですが、心の交 流の場でもあります。利用している 方が求められている設備・運営・周 辺アクセスがどうなっているか、私 達も利用者の立場で見直しみては、 如何でしょうか。地域産業との連携、 地域振興との関わりを考えてみたい と思います。

 そのために、私達の協会では、市 民の立場で、或いは倉庫・埠頭業者 の立場で、又、その利用者として実 現可能な範囲での「使いたくなる明 るい夢のある港」の絵を描いてみよ うではありませんか。造る者として、 使う人の心をもっと知るよう努力し ようではありませんか。

 近年、入札契約制度が年々多様化 されてきております。その中には、 総合評価落札方式が大きな比重を占 めてきており、その対応に会員の 方々も力を入れざるを得なくなって きております。私達の協会会員に今 後参考となる資料等を整備する努力 をしたいと考えます。

 縮減される予算の中で、会員各社 が共存の気持ちで受注に対応して行 きたいものです。その為には、単な る受注の競争だけでなく、協会員相 互の心の交流が大事だと考えます。 会員各社の豊かな心にふれあいを感 じられるよう好協会でありたいもの と願い、皆さんの経営に役立つ協会 にして行きたいと望んでおります。

 この一年間の皆様方の温かいご協 力をよろしくお願い申し上げます。