会報「北のみなと」No.61より


北海道港湾空港建設協会
会 長 坂 敏弘

  常日頃より当協会の運営、諸行事に温かいご協力、ご助言を頂き厚くお礼を申し上げます。

  日本の経済は、長年の不況から何とか脱却し穏やかな回復基調にあり、「いざなぎ景気」を超え戦後最長景気と政府は発表しておりますが、私たちの周りでは未だその実感を抱くまでには、至っておりません。
  又、国の財政構造改革が平成14年度に始まり、14年度が対前年度比10% 減、翌年度以降から3%減と厳しい方針により、北海道開発予算も年々減少し大変厳しい現状です。そのような中、会員各位におかれましては、経営の合理化等により企業努力を行っているとご推察いたします。

  昨年から入札・契約制度の手続きが「公共工事の品質確保の促進に関する法律」並びに「入札談合の再発防止対策」に基づき一般競争入札・総合評価落札方式となりました。
  本方式が採用されてから、同種工事の実績期間を確保することを目的とした等による低価格での入札が増えています。これを踏まえ、国土交通省では昨年12月に緊急公共工事品質確保対策を発しました。いわゆる、ダンピング防止対策です。低入札は、コンプライアンス(法令遵守義務) 違反ではないでしょうか。社会生活基盤をつくる立場として、健全な価格で健全な仕事をし、地域への貢献を図りながら次世代に立派な施設を引継ぎすべきと考えます。

  19年度は、統一地方選挙、参議院議員の選挙の年であります。私たちの協会に深い理解のある方に、是非活躍していただくことを願い、会員の方々に、更なる強い協力をお願い申し上げます。そして、港湾空港整備の重要性を国や、世論に大きく訴えていきましょう。

  地域の人々の港への思い、港を利用する人々の願い、港で働く人々の立場で、どの様な施設が望まれているかを聞く「港利用に関する意見交換会」を協会の行事として平成16年 9月から始めました。
  その成果が表れました。それは、昨年2月紋別港で行ったのですが、その席上で「海から見える港南地区背後の法面を緑化」する等の要望がありました。この、意見交換会を契機に地元で、この法面にコスモス等の種を植える活動がはじまりました。(詳細は会報誌No60号を参照) 大変喜ばしいことです。
  本企画は、会員のご協力を得ながら19年度も進めて参りたいと考えております。

  皆様の更なるご支援をお願いし、協会の健全な発展と社会地位向上を図って参りたいと願っております。